札幌駅前交番

Works

Detail

Sapporo Station Front Police Box

交番

北海道札幌市

構造：	鉄骨造
階数：	地上1階
敷地面積：	156.39㎡
建築面積：	97.22㎡
延床面積：	92.40㎡
竣工：	2005年

札幌の玄関口ともいえる札幌駅南口広場に交番の設計依頼をいただいたのは、平成15年6月のことである。依頼をいただいてから竣工までにおよそ2年の月日を費やした。その月日の間、首尾一貫して頂いた要望は、小規模な建築ながら、沢山の人々が往来する札幌の玄関にふさわしい斬新な佇まいを備え、交番を利用される方々に親しまれる交番を設計することである。この要望に応えるべく、最初に考えたことは、“都市の風景を異化する佇まい”を創るということだった。言い換えてみると構想する建築が“交番である”という“本質的存在様態”に落ちる手前で“独特の存在感がある”という“事実的存在様態”に留まりうる状態を実現することである。

方法として、従来の交番の構成から逸脱することによって新たな佇まいの出現を目指すのではなく、従来の交番の潜在的構成を踏襲しつつ、それをより顕在化することによって新たな佇まいを構築することを目指した。具体的に記すと、どんな建築型にもパブリシティーとプライバシーが要請されるが、交番は、そのどちらも他の建築型に比して強く要請される。気付いてみると実に素朴で当たり前なことなのだが、今回の計画では、交番という建築型が備えるそのような最も基本的な特徴を従来にも増して素直に、また徹底して表現することが、この建築を具現化させる根本的なテーマになりうると確信した。この確信を基としてオープンな様相（ガラスのオフィス）とクローズな様相（鉄板で囲われた仮眠室、取り調べ室）とのストレートな対置による構成を試み“鉄とガラスの交番”を構想した。

Use: Police Box

Site: Sapporo , Hokkaido

Structure:	Steel
Total floors:	1F
Site area:	156.39㎡
Building area:	97.22㎡
Total floor area:	92.40㎡
Completion:	2005

The police box is situated in front of Sapporo station, in the south entrance of the plaza. The new police station should be provided with a novel atmosphere suitable for the front door in Sapporo where a lot of people come and go, and it should be a building people are familiar with though it is a small-scaled construction. Hence publicity and privacy were the mission statements for the design. A police post needs both of them stronger than any other architecture.

The building is one-storied in order to reduce the load to the existing, artificial ground of the plaza. The box has two zones: the public zone consists of a community room and an office near the entrance while the private zone consists of an investigation room, a hot water supply room, a napping room and a storage. Glass was adopted in the public zone exterior and a steel board for the private zone exterior.